2011/08/15

ユニコーンと乙女(F&Iシリーズヒストリカルパラネタ) 【サイト・なろう転載済

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閲覧&拍手(多分連打も)、アンケートご回答ありがとうございます!

で、そのアンケートなのですが。
「その他設定」で「フライディが学生、ロビンがプリンセス」というご回答を頂いて、変なスイッチが押されてしまいました。

これは私に パ ラ レ ル を 書 き な さ い というお告げでしょうかっ!? 現代じゃないと駄目かな! なんちゃってヒストリカルでもいいかなっ! いや実は書きかけのお遊びパラがあるんだけどっ!

と妙に滾って書きかけを在庫から探し出してきました。以下さわりだけ。(注;唐突に終わります)アンケートにご回答下さった方がここを見て下さる確率はかなり低いと思いますが。ビバ、自己満足!

(余計な説明;カトリーヌ=キャサリンのフランス語形、シャルル=チャールズのフランス語形。)

『ユニコーンと乙女』

 夢の中でユニコーンに出会った。私の願いを叶えてくれるのは、このユニコーンだと一目で分かった。
 どうしてここにいるのか、ユニコーンが訊いた。私は答えた。願いをかなえて欲しい。お父様に心の平穏を、弟に健康を、領地の皆に飢えずに済むだけの収穫を……。
 お前の願いは、そうユニコーンが訊いた。お前自身のための願いはないのかと。
 私の願いは……。

 目を開けると、夢の中で見たのと同じユニコーンの瞳が私を覗き込んでいた。
「ご気分はいかがですか、カトリーヌ姫。」
 声変わり前の高い声だった。こんな小姓はいなかった筈だ。慌てて身を起こそうとして、脇腹の痛みに息を呑んだ。
「まだお休みになっていた方が……」
「お前は何者だ。」
「シャルルと申す者です。カトリーヌ姫がお一人で倒れておいでだったので、恐れ多くも介抱させて頂きました。お怪我をされているようです。お連れの方はどちらにいかれたのでしょう。」
 シャルルの言葉に、記憶が甦ってきた。
「連れはいなかった。一人で遠乗りに来ていた。馬は?」
「おりませんでした。」
「そうか。かたじけないが、誰か人を呼んできてくれるか。礼はあとでさせてもらう。」
「それが、その……私もそのつもりで色々試したのですが、ここからは縄がないと上がれないようです。」
「なに?」
「姫様は崖の下に倒れておいででした。私は崖の上から姫様を見つけて、お助けしようと降りたのですが上がることができなくなりました。」
 そう言ってシャルルは恥じ入った様子で下を向いた。
「……まあいい。じきに城から迎えが来るだろう。」

 私がそう言ったところで、シャルルが顔を上げた。
「カトリーヌ姫。」
「なんだ、褒美か。」
「いえ……その。姫様に結婚の申し込みをさせて頂きたいと存じます。」
 私は返事ができずにシャルルの顔をまじまじと見つめた。シャルルはひげも生えていないつるんとした頬を真っ赤にしていたが、眼にはずいぶん力がこもっていた。気を取り直した私は口を開いた。
「断る。私は誰とも結婚しない。私の名を知っているならそのことも知っているだろう。」
「姫様の名誉を守るためです。」
「……どういうことだ。」
「その、姫様をお助けしてから既に一晩過ぎております。」
「馬鹿馬鹿しい。お前は子どもだろう。」
「年若くはありますが、もう一人前の男です。」

……もうちょっと続くんですが、まず3rd.セメスターの続き書けよ、と私の良心がツッコミを入れているのでここまで。

12/10追記)結局この後で三回転くらいしてF&Iシリーズから離れすぎた、どシリアスな読切作品として完成しました→「058◆一角獣(リコルヌ)と乙女