2014/02/03

四兄弟と姫 【サイト・なろう未転載

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しばらく前にツイッターで連続ツイートした、「四兄弟の恋人を物語のプリンセスに例えたら」な会話。台本形式。
使いどころがないのでここに転載。これに地の文を加えて加工すればSSになると思うけど何度も同じネタ使いまわすのもアレなのでこれが完成形ということにする。

* * *

  メルシエ王宮のモーニングルーム。四人の兄弟が集まって朝食をとっている。
  アートはいつものように新聞を読んでいて団らんから外れている。

チップ「ベスは茨姫って呼ばれていたんだっけ?」
エド「唐突に何を言い出すのかと思えば。そうだよ、エリザベスにふさわしいだろう」
チップ「揶揄するつもりじゃないさ。キャットがシンデレラと呼ばれていてベスが眠れる美女なら他の二人は何て呼ばれるのか考えていたのさ。……海の女王の娘自体が伝説の存在だけど、トリクシーにあえて振るなら人魚姫かな。もっとも黙って泡になるような陰気なタイプじゃないな。むしろ寝首をかかれ」
エド「チップ! ベンの婚約者に失礼だよ」
チップ「怒るなよ、ほら見ろよベンは怒ってないぞ」
エド「ベンは腹が立たないの!?」
ベン「別に。王子が相手を間違えなければ悲劇にはならないだろう」
チップ「うわあ」
エド「うわあ」

  自分も誰が何の物語にあてはまるか考えていたエドが、チップに続きを促す。

エド「じゃあアンは?」
チップ「アンはそうだなあ、蕁麻姫?」
エド「蕁麻のシャツを編んで兄たちの呪いを解いた?」
チップ「そう。黙々と蕁麻を編む姫の周りを白鳥がばさばさ飛び回って周囲を威嚇、くくくっ」
エド「チップやめなよ。アート絶対聞こえてるって」
チップ「大丈夫、白鳥はゼウスの化身だし王の鳥だ。雄々しいだろう、くくくっ」

  新聞がガサガサいう音と、チップの忍び笑い。

  アンがモーニングルームに現れる。

アン「あら、今日は皆早いのね」
兄弟たち「おはよう、アン」
アン「おはよう」
チップ「ねえアン、白鳥は好き?」
アン「好きよ。どうして?」
チップ「蕁麻のシャツを編んであげるくらい?」
アン「ええ。でも何の話?」
エド「アンを物語のお姫様に例えたらって考えていたんだよ」
アン「ふふっ、物語のお姫様にはちょっと歳を取りす…」
アート「白雪姫」
アン「アーサー?」
エド「(ほらやっぱり聞いてたじゃないか)」
アート「アンを見て白雪姫が出てこないお前たちがおかしい」
アン「やめて、アーサー」
チップ「そうだよね、アートの言うとおりだよ。アンのことはアートが一番よく知ってるんだからね」
アート「当たり前だ」
チップ「じゃあ次のハロウィンにはアンは白雪姫の格好をしてもらおう。小人を七人揃えるのは大変だからアートに七人分働いてもらって」
アート「何故私が小人役になるんだ」
チップ「何を言ってるんだよアート。王子が王子役じゃ仮装にならないじゃないか!!」
アン「あのっ、あのね。わたし次のハロウィンには吸血鬼の格好をしようと思ってるの。色が白いからちょうどいいでしょう?」
アート「アンは白雪姫だ」
チップ「アートは頑固だよ」
ベン「…お先」
エド「あっ、ベンが逃げた」

終わり

* * *